診療科・部門

消化器外科部

概要

当科は消化器がん全般の外科治療を専門とする診療部門です。食道、胃、大腸、肝胆膵の4グループからなり、各グループが協力しながら消化器がん手術を行っています。

鏡視下手術・ロボット支援下手術などの低侵襲手術や術前・術後の抗がん剤治療など新しい治療法の開発に積極的に取り組み、患者様一人ひとりに最適な外科治療を提供することを心掛けています。

また連携病院・診療所の先生との連携を密に行い、皆さんの安心で安全な術後生活をサポートしています。

当科では治療を希望される方の待機時間の短縮を目指しており、初診から2~3週間後に手術または治療が開始できるよう努めています。

「安心して治療を受けられた」、「受診してよかった」病院を目指して、誠心誠意治療を行ってまいります。

清水 泰博
部長 兼 副院長

診療内容

当科は消化器がん全般(食道、胃、大腸、肝胆膵)の外科治療を専門としています。以下の4グループに分かれ、相互に連携を取りあいながら診療を行っています。

食道外科グループ(安部、檜垣、藤枝)

当グループでは食道がんの進行度と患者さんの全身状態を考慮して、消化器内科医、放射線治療医、薬物療法医、食道外科医でカンファレンスを行い、その総意に基づいて最も妥当と思われる治療法を勧めています。

治療法は通常の開胸手術だけでなく、低侵襲手術である胸腔鏡手術やロボット支援下手術も行っています。また化学放射線療法後遺残に対するサルベージ手術や胃切除後食道がんに対する高難度手術治療も行っています。

食道がんはリンパ節転移が頚部から腹部まで広範囲に及びますので、頚部、胸部、腹部の3領域にわたるリンパ節郭清とともにがんを含めた食道の切除再建を行います。手術には7~8時間が必要です。

食道がんの周術期管理では看護師やメディカルスタッフと連携して行う質の高いチーム医療を実践しており、この取り組みにより術後合併症は減少傾向であり、手術後は順調に経過すれば約2週間で退院となります。また術後在院死亡も0.5%と低い水準で抑えられています。

私たちの2012年から2017年までの手術成績は5年生存割合が病期I 90%、病期II 78%、病期 III 56%、病期 IV 23%となっています。

また当科は「日本臨床腫瘍研究グループ(JCOG)」の全国多施設共同研究などに参加し,新しい食道がん治療法の確立にも努めています。

ロボット支援下食道切除術の術中風景

胃外科グループ(伊藤(誠)、三澤、伊藤(友))

当グループではスタッフ全員が日本内視鏡外科学会が審査する技術認定(胃)を取得しており、安全で質の高い腹腔鏡下手術・ロボット支援(ダヴィンチ)手術を行っています。

また、からだに優しい手術として、腹腔鏡下・ロボット支援の幽門側胃切除術・胃全摘術だけなく、胃の切除範囲を小さくして胃の機能を温存する腹腔鏡下(またはロボット支援)幽門保存胃切除術・噴門側胃切除術、きずが少なく跡がほぼ見えなくなるReduced Port Surgery(減創腹腔鏡手術・単孔式手術)も積極的に行っています。

最近では、胃全摘後の食事摂取量の改善を目指し、小腸で代用胃を作成するパウチ再建法も採用しており、胃がんの根治はもとより、術後QOLにも配慮した外科治療を行っています。

高度進行胃がんに対しては、リンパ節を摘出する範囲を広げたり、抗がん剤を術前・術後に併用することによって、さらなる治療成績の向上をめざしています。

手術前に抗がん剤治療を行うことにより、ほかの病院では手術ができないと判断された患者さんでも手術で切除できるようになることもありますので、ご相談ください。

胃の神経内分泌腫瘍や間葉系腫瘍(GIST等)など胃がん以外の疾患の治療も行っており、どの疾患も消化器内科、内視鏡部、薬物療法部など、他部門と連携しながら、病院全体として治療方針を統一し、さらに患者さんご自身のお考えやご希望をお聞きしながら、納得して治療を受けていただけるように努めています。

小腸で代用胃を作成するパウチ再建法

大腸外科グループ(小森、木下、佐藤、大内)

当グループでは大腸がんの外科治療として、患者さんのからだに負担が少ない低侵襲手術から、がんの徹底的な根治を図る拡大手術まで幅広く行っています。

大腸がんの初回手術には積極的に腹腔鏡下手術を適応しています。結腸がん、直腸がんともロボット支援手術も積極的に行っており、患者さんの状況に応じて最も適切なアプローチ方法をご提案しています。

治療においてはがんの進行度と患者さんの全身状態などを考慮して、消化器内科、薬物療法科、放射線診断科と相談しながら個々の患者さんに最適な術式をお勧めしています。

大腸がんが転移・再発した場合(肝臓や肺への転移、お腹の中や骨盤の中などの再発など)においても、抗がん剤治療や放射線治療と合わせて外科治療の可能性を積極的に検討しています。他院で手術不能とされた再発がんに対しても、切除可能と判断した場合は積極的に切除を試みています。

また、全国的な臨床試験に参加して、他の施設と共同で新たな大腸がん治療法の確立に努めています。

ロボット支援手術の様子

肝胆膵外科グループ(清水、夏目、浅野、奥野)

難治がんである膵がんの治療では、膵切除後に補助化学療法(抗がん剤投与)を施行することで治療成績は大幅に改善しました。現在では根治切除可能な膵がんに対しても術前化学療法後に切除を行っています。

治癒切除が得られるかどうかの進行症例に対しては、術後成績向上を目指して抗がん剤(+放射線照射)を行った後に切除を行う臨床試験を施行中です。

胆嚢・胆管がんは現在でも早期発見が難しく、診断時にはある程度進行している患者さんがほとんどです。

正確な術前診断に基づき合理的な手術を積極的におこなっています。

転移性肝がん(大腸がん肝転移)では積極的な外科治療によって、長期生存する人が増えてきました。最近では肝切除と新規抗がん剤を組み合わせて治療することで治療成績が向上しています。

切除不能な進行症例では抗がん剤と分子標的薬を組み合わせて治療し、奏効例では積極的に肝切除を行っています。

原発性肝がんに対しては、肝硬変合併例が多いので、肝機能の程度や腫瘍の部位・大きさによって、切除範囲の選択を行い、また放射線科医や内科医の協力のもとに超選択的肝動脈塞栓術、ラジオ波焼灼、経皮的エタノール注入法等の方法を併用して良好な治療成績を得ています。

術中風景

スタッフ紹介

清水 泰博 (しみず やすひろ)
役職
副院長 兼 消化器外科部部長 兼 地域医療連携・相談支援センター長
学会・資格
日本外科学会 指導医・専門医
日本消化器外科学会 指導医・専門医
日本消化器病学会 指導医・専門医
日本胆道学会 指導医
日本膵臓学会 指導医
日本肝胆膵外科学会 高度技能指導医
伊藤 誠二 (いとう せいじ)
役職
消化器外科部医長 兼 手術部長
学会・資格
日本外科学会 指導医・専門医
日本消化器外科学会 指導医・専門医
日本内視鏡外科学会 技術認定医
小森 康司 (こもり こうじ)
役職
消化器外科部医長 兼 集中治療部長
学会・資格
日本外科学会 指導医・専門医
日本消化器外科学会 指導医・専門医
日本消化器病学会 指導医・専門医
日本消化管学会 指導医・専門医・認定医
日本救急医学会 専門医
日本腹部救急医学会 認定医・教育医
がん治療認定医
日本大腸肛門病学会 指導医・専門医
日本肉腫学会 指導医・専門医
ストーマ認定士
外国人医師臨床修練指導医
安部 哲也 (あべ てつや)
役職
消化器外科部医長 兼 病棟部長
学会・資格
日本外科学会 指導医・専門医
日本消化器外科学会 指導医・専門医
日本消化器病学会 指導医・専門医
食道外科専門医・食道科認定医
日本内視鏡外科学会 技術認定医
ロボット支援手術プロクター(消化器・一般外科)
三澤 一成 (みさわ かずなり)
役職
消化器外科部医長
学会・資格
日本外科学会 専門医
日本消化器外科学会 指導医・専門医
日本内視鏡外科学会 技術認定医
ロボット支援手術プロクター(消化器・一般外科)
伊藤 友一 (いとう ゆういち)
役職
消化器外科部医長 兼 地域医療連携・相談支援センター室長
学会・資格
日本外科学会 指導医・専門医
日本消化器外科学会 指導医・専門医
日本内視鏡外科学会 技術認定医
木下 敬史 (きのした たかし)
役職
消化器外科部医長
学会・資格
日本外科学会 専門医
日本消化器外科学会 指導医・専門医
がん治療認定医
日本内視鏡外科学会 技術認定医
ロボット支援手術プロクター(消化器・一般外科)
夏目 誠治 (なつめ せいじ)
役職
消化器外科部医長
学会・資格
日本外科学会 指導医・専門医
日本消化器外科学会 指導医・専門医
日本胆道学会 指導医
日本膵臓学会 指導医
日本肝胆膵外科学会 高度技能専門医
ロボット支援手術プロクター(消化器・一般外科)
檜垣 栄治 (ひがき えいじ)
役職
消化器外科部医長
学会・資格
日本外科学会 指導医・専門医
日本消化器外科学会 指導医・専門医
がん治療認定医
食道外科専門医・食道科認定医
日本内視鏡外科学会 技術認定医
浅野 智成 (あさの ともなり)
役職
消化器外科部医長
学会・資格
日本外科学会 指導医・専門医
日本消化器外科学会 指導医・専門医
日本消化器病学会 専門医
日本肝臓学会 専門医
がん治療認定医
奥野 正隆 (おくの まさたか)
役職
消化器外科部医長
学会・資格
日本外科学会 指導医・専門医
日本消化器外科学会 指導医・専門医
日本内視鏡外科学会 技術認定医
藤枝 裕倫 (ふじえだ ひろのり)
役職
消化器外科部医長
学会・資格
日本外科学会 指導医・専門医
日本消化器外科学会 指導医・専門医
食道科認定医
佐藤 雄介 (さとう ゆうすけ)
役職
消化器外科部医長
学会・資格
日本外科学会 専門医
日本消化器外科学会 指導医・専門医
日本大腸肛門病学会 専門医
日本内視鏡外科学会 技術認定医
大内 晶 (おおうち あきら)
役職
消化器外科部医長
学会・資格
日本外科学会 専門医
日本消化器外科学会 指導医・専門医
日本消化器病学会 専門医
がん治療認定医
Fellow of the American College of Surgeons
斎藤 悠文 (さいとう ひさふみ)
役職
消化器外科部医員
学会・資格
日本外科学会 専門医
成田 潔 (なりた きよし)
役職
消化器外科部医員
学会・資格
日本外科学会 専門医
日本消化器外科学会 専門医
日本消化器病学会 専門医
日本腹部救急医学会 認定医
北原 拓哉 (きたはら たくや)
役職
消化器外科部医員
学会・資格
日本外科学会 専門医
花澤 隆明 (はなざわ たかあき)
役職
消化器外科部医員
学会・資格
日本外科学会 専門医
日本消化器外科学会 専門医
小塩 英典 (おじお ひでのり)
役職
消化器外科部医員
学会・資格
日本外科学会 専門医
禰宜田 真史 (ねぎた まさし)
役職
消化器外科部医員
学会・資格
日本外科学会 専門医
安岡 宏展 (やすおか ひろのぶ)
役職
シニアレジデント
学会・資格
日本外科学会 専門医
日本消化器外科学会 専門医

外来診療担当医

安部
檜垣
伊藤(誠)
(第1・3・5週)
三澤(第2・4週)
木下(敬)
(第1・3・5週)
奥野(正)
三澤
木下(敬)
清水(泰)
伊藤(友)
小森(康)
夏目
安部
伊藤(誠)
大内
安部(SO)
浅野
藤枝
佐藤

患者さんへのメッセージ

食道外科グループ

食道がんは難治がんの一つですが、治療法の進歩により早期のがんだけでなく、進行期のがんでも治る可能性が高まっています。当科では食道がんの手術に精通したスタッフが患者さんの病状を十分に説明し、最適な治療方法を提供します。

私たちは看護師やメディカルスタッフ一丸となって、患者さんとともに食道がんに立ち向かっていますので、安心して治療に参加してください。

胃外科グループ

私たちは、病気が治ることを第一に考えてはいますが、同時に、胃がんの手術後にはさまざまな症状が発生することがあり、これらの胃切除後障害を最小限にするように、工夫を重ねています。

私たちは、みんな患者さんとお話をすることが大好きです。病気のこと、生活のこと、ぜひ、いろんなことを相談してください。お話し合いを重ねて、皆さんにとって一番良い治療を、一緒に考えていきましょう。

大腸外科グループ

大腸がんといってもその発生部位、進行度によって治療方法も様々です。私たちはがんの進行度に応じ、根治度を損なわず、かつ術後の生活の質を考慮した安全で質の高い手術治療を目指しています。

私たちは手術支援ロボットや腹腔鏡手術を積極的に導入し、それぞれの患者さんに対して最適な外科治療を提供できるよう努めています。大腸の外科治療については私たちにいつでもご相談ください。

肝胆膵外科グループ

膵臓、胆管や肝臓の悪性腫瘍は、病態、治療ともに複雑で理解しづらいものですが、わかりやすく説明し緻密な手術を行うようにしています。

地域がんセンターとして、最高の医療が提供できるように日々努力しています。わからないことがあれば気軽にご相談ください。

診療実績

食道外科グループ手術件数

術式202120222023
食道切除術1058094
(うち胸腔鏡/縦隔鏡/ロボット支援)(66/3/33)(43/3/34)(60/0/34)
食道バイパス術131
再建胃管がん111
その他333126
140115122

胃外科グループ手術件数

術式202120222023
胃全摘・噴門側胃切除303931
(うち腹腔鏡/ロボット支援)(2/14)(1/19)(1/23)
胃切除826877
(うち腹腔鏡/ロボット支援)(38/15)(37/18)(54/13)
審査腹腔鏡152124
その他382624
165154156

大腸外科グループ手術件数

術式202120222023
結腸切除術119113116
(うち腹腔鏡/ロボット支援)(66/0)(73/0)(71/5)
直腸切除・切断術9793129
(うち腹腔鏡/ロボット支援)(43/23)(36/31)(63/33)
骨盤内臓全摘術956
その他158160164
383371415

肝胆膵外科グループ手術件数

術式202120222023
膵切除1309285
(うち腹腔鏡/ロボット支援)(16/0)(19/0)(20/12)
肝切除745969
(うち腹腔鏡)(17)(17)(21)
胆のう摘出術161814
(うち腹腔鏡)(7)(12)(13)
その他111118
231180186

研究実績

紙上発表

2023年度

英文論文:11編
  • Akira Ouchi, Koji Komori, Takashi Kinoshita, et al. Clinical relevance of lateral pelvic lymph node dissection for enlarged lateral nodes in locally advanced low rectal cancer without preoperative treatment. J Anus Rectum Colon. 2023 Apr 25;7(2):126-134.
  • Akira Ouchi, Manabu Inoue, Yusuke Sato, et al. Lateral pelvic lymph node metastasis in T2 low rectal cancer: is TME alone sufficient for cure? Jpn J Clin Oncol. 2023 Apr 29;53(5):386-392.
  • Tetsuya Abe, Eiji Higaki, Hironori Fujieda, et al. Will robot-assisted minimally invasive  esophagectomy improve patient outcomes compared to conventional minimally invasive esophagectomy? Mini-invasive Surg 2023;7:28.
  • Koji Komori, Takashi Kinoshita, Yusuke Sato, et al. How many times can patients tolerate reoperation for the local recurrence of colorectal cancer in terms of complications? J Med Invest. 2023;70(3.4):369-376.
  • Kakeru Tawada, Eiji Higaki, Tetsuya Abe, et al. Maximum phonation time: an independent predictor of late-onset pneumonia after esophageal cancer surgery. Dis Esophagus. 2023 Sep 30;36(10):doad023.
  • Seiji Ito, Takeshi Sano, Junki Mizusawa, et al. Identifying Risk Factors of Complications following Total Gastrectomy for Gastric Cancer: Comparison between Splenectomy and Spleen-Preserving Surgery – A Supplementary Analysis of JCOG0110. Dig Surg. 2023;40(3-4):114-120.
  • Koji Komori, Tsutomu Tanaka, Yoshitaka Inaba, et al. Novel Ureteral Stent Catheterization Technique for Treating Hyperchloremic Metabolic Acidosis After Total Pelvic Exenteration. Anticancer Res. 2023 Nov;43(11):5149-5153.
  • Koji Komori, Takashi Kinoshita, Yusuke Sato, et al. Three cases of open surgical procedures on ileal conduits for the repair of benign ureteroenteric anastomotic strictures after total pelvic exenteration of rectal tumors. Nagoya J Med Sci. 2023 Nov;85(4):836-843.
  • Koji Komori, Satoshi Tsukushi, Masahiro Yoshida, et al. Total Pelvic Exenteration Combined With Sacral Resection for Rectal Cancer. Am Surg. 2023 Nov;89(11):4578-4583.
  • Aina Kunitomo, Akira Ouchi, Koji Komori, et al. Clinical Impact of Radical Resection of Synchronous and Metachronous Peritoneal Metastases from Colorectal Cancer. Ann Surg Oncol. 2023 Dec;30(13):8501-8508.
  • Aina Kunitomo, Akira Ouchi. Author Reflections: Localized Synchronous and Metachronous Peritoneal Metastases from Colorectal Cancer-Are They Candidates for Radical Resection? Ann Surg Oncol. 2023 Dec;30(13):8520-8521.
邦文論文・商業誌・学会誌その他:4編

2022年

英文論文:15編
  • Aritake T, Abe T, Higaki E, et al. Robot-assisted enucleation of a giant submucosal tumor in the upper esophagus. Asian J Endosc Surg. 2022 Jan;15(1):201-205.
  • Numata Y, Abe T, Higaki E, et al. Should the Supraclavicular Lymph Nodes be Considered Regional Lymph Nodes in Cervical Esophageal Cancer? Ann Surg Oncol. 2022 Jan;29(1):616-626.
  • Higaki E, Abe T, Fujieda H, et al. Significance of Antimicrobial Prophylaxis for the Prevention of Early-Onset Pneumonia After Radical Esophageal Cancer Resection: A Retrospective Analysis of 356 Patients Undergoing Thoracoscopic Esophagectomy. Ann Surg Oncol. 2022 Feb;29(2):1374-1387.
  • Misawa K, Kurokawa Y, Mizusawa J, et al. Negative impact of intraoperative blood loss on long‑term outcome after curative gastrectomy for advanced gastric cancer: exploratory analysis of the JCOG1001 phase III trial. Gastric Cancer. 2022 Mar;25(2):459-467.
  • Okuno M, Shimizu Y, Senda Y, et al. A new option for laparoscopic spleen-preserving distal pancreatectomy: three cases with splenic artery preservation and resection of the splenic vein. J Surg Case Rep. 2022 Apr 3;2022(4):rjac088.
  • Ouchi A, Kinoshita T, Nakanishi H, et al. PCR-based quantitative detection of intraperitoneal free cancer cells for predicting locoregional recurrence after rectal cancer resection. ANZ J Surg. 2022 Apr;92(4):794-800.
  • Ouchi A, Komori K, Kinoshita T, et al. Retrograde ureteric stenting and ileus tube insertion for a safer reoperation after pelvic exenteration: a case report. Clin J Gastroenterol. 2022 Jun;15(3):582-585.
  • Hosoi T, Abe T, Higaki E, et al. Circular stapled technique versus modified Collard technique for cervical esophagogastric anastomosis after esophagectomy: A randomized controlled trial. Ann Surg. 2022 Jul 1;276(1):30-37.
  • Maeda S, Ouchi A, Komori K, et al. Safety and Feasibility of Temporary Ileostomy in Older Patients: A Retrospective Study. Wound Manag Prev. 2022 Jul;68(7):18-24.
  • Aritake T, Ouchi A, Komori K, et al. Colon cancer with extensive invasion of the abdominal wall treated with neoadjuvant chemotherapy and a free anterolateral thigh flap. Surg Case Rep. 2022 Aug 19;8(1):159.
  • Komori K, Tsukushi S, Yoshida M, et al. Total Pelvic Exenteration Combined With Sacral Resection for Rectal Cancer. Am Surg. 2022 Aug 30;31348221124328.
  • Kawakatsu S, Shimizu Y, Natsume S, et al. Prognostic Significance of Intraoperative Peritoneal Lavage Cytology in Patients with Pancreatic Ductal Adenocarcinoma: A Single-Center Experience and Systematic Review of the Literature. Ann Surg Oncol. 2022 Sep;29(9):5972-5983.
  • Kawakatsu S, Shimizu Y, Matsuo K, et al. ASO Author Reflections: Positive Status of Intraoperative Peritoneal Lavage Cytology in Patients with Pancreatic Ductal Adenocarcinoma: Are They Candidates for Radical Resection? Ann Surg Oncol. 2022 Sep;29(9):5984-5985.
  • Kunitomo A, Ouchi A, Matsuo K, et al. Clinical significance of surgical intervention for isolated para-aortic lymph node metastasis from colorectal cancer: a time-varying co-variate analysis. Br J Surg. 2022 Oct 14;109(11):1174-1175.
  • Dei H, Natsume S, Okuno M, et al. Impact of pancreatic fat infiltration on postoperative pancreatic fistula occurrence in patients undergoing invagination pancreaticojejunostomy. HPB (Oxford). 2022 Dec;24(12):2119-2124.
邦文論文・商業誌・学会誌その他:7編

2021年

英文論文:12編
  • Uchino T, Ouchi A, Komori K, et al. The prognostic relevance of primary tumor sidedness to surgical treatment for recurrent colon cancer. Surg Today. 2021 Jan;51(1):94-100.
  • Shimizu Y, Kuwahara T. Response to the letter entitled: “Comment on New Model for Predicting Malignancy in Patients With Intraductal Papillary Mucinous Neoplasm by Shimuzi et al.“. Ann Surg. 2021 Dec 1;274(6):e873-e874.
  • Abe T, Higaki E, Hosoi T, et al. Long-Term Outcome of Patients with Locally Advanced Clinically Unresectable Esophageal Cancer Undergoing Conversion Surgery after Induction Chemotherapy with Docetaxel Plus Cisplatin and 5-Fluorouracil. Ann Surg Oncol. 2021 Feb;28(2):712-721.
  • Aritake T, Higaki E, Abe T, et al. Bronchial fistula and esophageal stricture following endoscopic trans-gastric drainage for a mediastinal pancreatic pseudocyst. Clin J Gastroenterol. 2021 Apr;14(2):466-470.
  • Ouchi A, Komori K, Kinoshita T, et al. Possibilities for and limits of upfront surgical strategy with lateral pelvic node dissection for low rectal cancer. Jpn J Clin Oncol. 2021 Apr 30;51(5):713-721.
  • Hayashi D, Natsume S, Shimizu Y, et al. Survival benefit of surgery for very elderly patients with pancreatic cancer: what extent of pancreatectomy is acceptable? Nagoya J Med Sci. 2021 May;83(2):239-250.
  • Abe T, Numata Y, Higaki E, et al. A novel laparoscopic assisted mediastinal dissection with gastric tube inversion technique for gastric tube cancer reconstructed through a retrosternal route. Ann Gastroenterol Surg. 2021 May 24;5(5):720-725.
  • Maeda S, Ouchi A, Komori K, et al. Risk factors for peristomal skin disorders associated with temporary ileostomy construction. Surg Today. 2021 Jul;51(7):1152-1157.
  • Komori K, Tsukushi S, Yoshida M, et al. Aggressive and frequent resection of recurrences in retroperitoneal sarcoma contributes to long-term survival. Langenbecks Arch Surg. 2021 Aug;406(5):1635-1642.
  • Ito Y, Fujitani K, Sakamaki K, et al. QOL assessment after palliative surgery for malignant bowel obstruction caused by peritoneal dissemination of gastric cancer: a prospective multicenter observational study. Gastric Cancer. 2021 Sep;24(5):1131-1139.
  • Ito S, Kanda M, Mochizuki Y, et al. Efficacy of Splenectomy for Proximal Gastric Cancer with Greater Curvature Invasion or Type 4 Tumor: a Propensity Score Analysis of a Multi-Institutional Dataset. World J Surg. 2021 Sep;45(9):2840-2848.
  • Natsume S, Shimizu Y, Okuno M, et al. Continuous suture is a risk factor for benign hepaticojejunostomy stenosis after pancreatoduodenectomy in patients with a non-dilated bile duct. HPB (Oxford). 2021 Nov;23(11):1744-1750.
邦文論文・商業誌・学会誌その他:11編

学会発表

2023年

  • 外国学会:3回
  • 全国学会・研究会:106回
  • 地方会:8回

2022年

  • 外国学会:5回
  • 全国学会・研究会:110回
  • 地方会:9回

2021年

  • 外国学会:0回
  • 全国学会・研究会:108回
  • 地方会:3回

治験・臨床試験

がんセンターは患者さんの診断、治療を行うだけでなく、新たな診断、治療法を確立するため臨床試験を中心とした多くの臨床研究を行うという使命を背負っています。

当科においても以下のように多くの研究を積極的に行っています。これらの研究活動に関して、皆様のご理解とご協力を何卒よろしくお願いいたします。
 

食道外科グループ臨床試験

食道がんに対する臨床試験

  • JCOG1409:臨床病期I/II/III食道癌(T4を除く)に対する胸腔鏡下手術と開胸手術のランダム化比較第III相試験
  • JCOG1510:切除不能局所進行胸部食道扁平上皮癌に対する根治的化学放射線療法と導入Docetaxel+CDDP+5-FU療法後のConversion Surgeryを比較するランダム化第III相試験
  • JCOG1804E:臨床病期T1N1-3M0、T2-3N0-3M0の胸部食道癌に対するCF療法またはDCF療法にニボルマブを併用する術前薬物療法の安全性試験
  • 食道表在癌に対するCRP遺伝子多型リンパ節転移リスク診断研究

胃外科グループ臨床試験

胃がんに対する臨床試験

  • JCOG1509:局所進行胃癌における術後補助化学療法に対する周術期化学療法の優越性を検証する試験
  • JCOG1711:漿膜下浸潤及び漿膜浸潤を伴う進行胃癌を対象とした大網切除に対する大網温存の非劣性を検証する試験
  • JCOG1809:大弯に浸潤する胃上部進行胃癌に対する腹腔鏡下脾温存脾門郭清の安全性に関する試験
  • JCOG1907:cT1-2N0-2胃癌におけるロボット支援下胃切除術の腹腔鏡下胃切除術に対する優越性を検証する試験
  • JCOG2203:食道胃接合部腺癌に対するDOS or FLOTを用いた術前化学療法のランダム化第II/III相試験
  • JCOG2204:大型3型・4型胃がんに対する術前化学療法としての5-FU+レボホリナート+オキサリプラチン+ドセタキセル(FLOT)療法とドセタキセル+オキサリプラチン+S-1(DOS)療法の有効性を探索する試験
  • CCOG1702 :胃切除術後縫合不全に対するアバンド (HMB・アルギニン・グルタミン配合飲料) の効果に関する試験
  • CCOG2001:治癒切除不能胃癌に対するconversion surgeryの治療実態を調査する前向き観察研究
  • CCOG2101:胃切除術におけるポリグリコール酸シート被覆の膵液瘻予防に対する有用性を検証する多施設共同無作為化比較第Ⅱ相試験
  • PHOENIX-GC2:4型進行胃癌に対する術後または周術期補助化学療法としての全身・腹腔内併用化学療法と全身化学療法の無作為化比較第Ⅲ相試験

大腸外科グループ臨床試験

結腸がんに関する臨床試験

  • JCOG2006:切除可能な局所高度進行結腸癌に対する術前mFOLFOX6療法と術前 FOLFOXIRI療法のランダム化第II相試験
  • 右側結腸癌のリンパ節転移に関する多施設前向き観察研究

直腸がんに関する臨床試験

  • JCOG1801:直腸癌局所再発に対する術前化学放射線療法の意義に関するランダム化比較第III相試験
  • JCOG2010:下部直腸癌に対するtotal neoadjuvant therapy(TNT)およびwatch and wait strategyの第II/III相単群検証的試験
  • JCOG2207:臨床病期IIIの下部直腸癌に対する total neoadjuvant therapy(TNT)および選択的側方リンパ節郭清の意義に関するランダム化比較第III相試験
  • PLANET study:直腸癌治療における側方郭清に関する前向き観察研究

結腸+直腸がんに関する臨床試験

  • JCOG1107:治癒切除不能進行大腸癌の原発巣切除における腹腔鏡下手術の有用性に関するランダム化比較第III相試験
  • JCOG1503C:StageIII治癒切除大腸癌に対する術後補助療法としてのアスピリンの有用性を検証する二重盲検ランダム化比較試験
  • JCOG1805:「再発リスク因子」を有する Stage II 大腸癌に対する術後補助化学療法の有用性に関するランダム化第III相比較試験
  • JCOG1915:再発低リスク大腸癌に対するレスインテンシブサーベイランスの単群検証的試験
  • NEXUS試験:BRAF V600E変異を有する切除可能大腸癌遠隔転移患者に対する周術期化学療法としてのエンコラフェニブ+ビニメチニブ+セツキシマブ併用療法の有効性及び安全性を評価する多施設共同第II相臨床試験 
  • がんの全ゲノム解析等による個別化医療基盤の構築

大腸がん肝転移に関する臨床試験(肝胆膵グループと重複)

  • JCOG0603:大腸癌肝転移切除後患者を対象としたフルオロウラシル/l-ロイコボリンとオキサリプラチン併用補助化学療法(mFOLFOX6) vs. 手術単独によるランダム化Ⅱ/Ⅲ相試験

小腸がんに関する臨床試験

  • JCOG1502C:治癒切除後病理学的StageI/II/III小腸腺癌に対する術後化学療法に関するランダム化比較第III相試験

肝胆膵外科グループ臨床試験

膵がんに関する臨床試験

  • 厚生労働省がん研究助成金 「共通プロトコールに基づいた膵がん外科治療の評価法に関する研究」:切除可能膵頭部癌に対する拡大、標準手術の第III相臨床試験
  • 厚生労働省がん研究助成金 「胆膵がんに対する術中放射線療法の有効性評価に関する多施設共同研究」:治癒切除膵がんに対する術中照射療法の有効性評価のための多施設共同第3相比較試験
  • JASPAC01:膵がん切除後の補助化学療法における塩酸ゲムシタビン療法とS-1療法の第III相比較試験
  • JSAP-04:膵がん切除患者を対象としたゲムシタビンとS-1の併用療法(GS療法)をゲムシタビン単独療法と比較する術後補助化学療法のランダム化第III相試験
  • JASPAC05:Borderline resectable膵癌に対する術前S-1併用放射線療法の第Ⅱ相試験
  • GABARNANCE Trial:Borderline Resectable 膵癌を対象とした術前ゲムシタビン+ナブパクリタキセル療法と術前S-1併用放射線療法の第II/III相試験

胆道がんに関する臨床試験

  • BCAT:胆管癌切除例に対するゲムシタビン補助療法施行群と手術単独群の第III相比較試験
  • JCOG1202:根治切除後胆道癌に対する術後補助療法としてのS-1療法の第III相試験
  • JCOG1920:切除可能胆道癌に対する術前補助化学療法としてのゲムシタビン+シスプラチン+S-1(GCS)療法の第III相試験

大腸がん肝転移に関する試験(大腸グループと重複)

  • JCOG0603:大腸癌肝転移切除後患者を対象としたフルオロウラシル/l-ロイコボリンとオキサリプラチン併用補助化学療法(mFOLFOX6) vs. 手術単独によるランダム化Ⅱ/Ⅲ相試験

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