リンパ浮腫外来
リンパ浮腫とは
リンパ浮腫とは、リンパ管に障害があるために、リンパ液の流れが悪くなって細胞のすきまにリンパ液(タンパク質や水分など)が過剰にたまって腫れてくる状態をいいます。原因が明らかでない「原発性リンパ浮腫」と原因が明らかな「続発性リンパ浮腫」に分類され、乳腺・子宮・大腸・泌尿器系等のがんを患い、リンパ節切除を伴う手術後や、放射線治療後・化学療法後にリンパの流れが悪くなる原因から、手や足・下腹部等が腫れてくることを続発性リンパ浮腫といいます。当院では主に続発性リンパ浮腫の患者さんを対象に診察を行っております。リンパ浮腫は発症すると完全に治ることは難しく、一生付き合わなければなりません。早期から日常生活の注意点を守り、適切な治療とセルフケアを開始することで症状を改善することができます。正しいリンパ浮腫の知識を持ち、自己にて行える毎日のセルフケア能力を高めてリンパ浮腫とより良くつきあっていくことが大切です。
診療について
他院で治療を受けた方は現在のところ対応しておりません。ただし、リンパ管静脈吻合術をご希望される方は医師の判断で対応させていただきます。詳しいことは地域医療連携・相談支援センターまでお問い合わせください。
当院の治療を受け、主治医から受診依頼のある患者さんが対象です。また、私費診療ではないため、セラピストによる集中排液を目指す医療リンパドレナージの施術は行っておりません。(但し、保険診療内での医療リンパドレナージは病期によって施術が必要な場合があり、医師の指示のもとに行うことがあります。)
医師の診察後、医療リンパドレナージセラピストにより複合的理学療法(スキンケア・日常生活の注意事項・セルフケアマッサージ・圧迫療法・圧迫下での運動療法)について指導します。
外来診療担当医
- 当院治療中、治療歴の有る方のみ
- 医師(形成外科医師担当)
- 原則、午前:医師の診察、午後:セラピストのケア外来を同日に受診して頂きます。
月 | 火 | 水 | 木 | 金 |
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- | 鍋谷 (午前) | - | 藤岡 (午前) | - |
リンパ浮腫ケア外来
- 看護師(交代制:医療リンパドレナージセラピスト2~3人で対応)
- セラピストは、NPO日本医療リンパドレナージ協会にて研修を修了した看護師
月 | 火 | 水 | 木 | 金 |
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- | 看護師 (13:00~16:30) | - | 看護師 (13:00~16:30) | - |
診察場所
外来棟3階
午前:リンパ浮腫外来 泌尿器外来診察室
午後:リンパ浮腫ケア外来 形成外科診察室
予約について
初めてリンパ浮腫外来へ受診希望される方は、まず主治医に浮腫のことをご相談ください。主治医からリンパ浮腫外来の予約が入ります。需要が多く、外来の待ち期間が長くなっておりご迷惑をおかけしております。2014年8月時点で1か月半の待ち期間です。
再診の方は、電話にてご予約・変更・キャンセルが可能です。
再診予約直通電話:052-764-2911
電話受付時間:平日の午前9時から午後5時まで
当日の受付方法
2階の自動受付機に診察券を通します。
自動再来受付機の画面に「形成外科」と表示されますので、確認を押すと受付完了です。受診診療科は形成外科・リンパ浮腫外来となりますのでご注意ください。
受付をしたら、必ず3階形成外科外来窓口までお越しください。
リンパ管静脈吻合術について
リンパ浮腫に対する外科的治療には、リンパ管静脈吻合術やリンパ節移植術などがあります。
リンパ管静脈吻合術とは、皮下にあるリンパ管と静脈を顕微鏡下に吻合し、貯留したリンパ液を静脈に流すことで浮腫を軽減する術式です。当院では、複合的治療を十分行っているが蜂窩織炎を繰り返す患者さんなどを対象に手術を行っています。手術後も引き続き複合的治療を行う必要があります。
当院通院にて治療中の方、他施設からリンパ管静脈吻合術の目的で紹介状のある方を対象に行っております。主治医の先生にまずご相談ください。
その他
診察時、浮腫の出現している患肢と健肢の計測を行います。
【下肢の場合】
- ショートパンツを持参いただける方は更衣後計測を行います。
- ショートパンツのない方は、当院の検査着を着用して頂きます。
【上肢の場合】
- タンクトップ・キャミソールなどの着用をお願い致します。
- ない場合は、バスタオルや検査着を着用して頂きます。
リンパ浮腫外来およびリンパ浮腫ケア外来では、リンパ浮腫発症の予防、セルフケア能力を高めリンパ浮腫の悪化を防ぐことについてなど、リンパ浮腫に関する御相談を行っております。気がかりな点がおありの方は、お気軽に御相談もしくは、お問い合わせください。