お知らせ

COVID-19についての各種情報(リンク集を含む)

私たちは、患者の皆さんとそのご家族、そして私たち医療スタッフ自身の健康を守ることを最優先に考えています。がん診療にあたっても、常に感染対策も十分考慮し、また、社会情勢等にも注意を払いながら、計画を練っています。

がん患者さんは、どうしても免疫力が弱くなりがちです。免疫力が弱くなると、病気に対する抵抗力が弱まることがあります。つまり、感染症にかかりやすくなる可能性があります。とはいっても、過度に怖がらなくても大丈夫です。皆さんそれぞれが、自分を守るための手立てを十分に立てることこそが、今、求められています。そして自分が感染していなかったとしても、もしも自分が感染した場合に、自分の大切な方々に対してそれをうつさないためには、また一緒に病気に向き合っている仲間にそれをうつさないようにするためにはどうしたらよいかを常に考え、行動をすることが、今、大切だとされています。

新型コロナウイルス(COVID-19)とは?

発熱(37.5度以上が目安)やのどの痛み、咳などが1週間前後と長引くことが多く、強いだるさを訴える方が多いようです。もちろん感染しても軽症であったり、治る方も多いのですが、一旦肺炎になってしまうと急激に重症化してしまう(場合によっては命の危険も・・・)危険性もあると報告されています。特にご高齢の方や持病をお持ちの方では重症になりやすいといわれていますので、注意が必要です。

感染の形式には、主に、飛沫感染(咳やくしゃみをしたときに飛ぶ目に見えない細かいつばと一緒にウイルスが飛び、それを他の人が鼻や口から吸いこんでしまって感染すること)、接触感染(咳やくしゃみで飛んだ目に見えない細かいつばがどこかにつき、そのついたものを他の人が触り、その触った手で口や鼻を触ったり目をこすったり目に唾が飛んだりして粘膜から感染すること)などがあるといわれています。

自分がかからないために、大切な人にうつさないために、できることは?

1 一般的な感染症への対策や健康管理を心がけましょう。

  1. うがいや、せっけんなどによる手洗い、手指消毒用アルコールなどによる消毒などを機会あるごとに頻繁に行いましょう
  2. 人ごみを避けましょう(どうしても同じ部屋などの空間で複数人が一緒に過ごさなくてはならない時には、社会的距離(ソーシャル・ディスタンス)を確保するように心がけましょう
  3. 咳、痰、息苦しさなどの症状があるときには確実にマスクをつけましょう(そうでない時も、マスクがあればマスクをしておく方がよい場合もあります)

2 ご家族の中で新型コロナウイルス感染が疑われる方がいらっしゃるときに、ご自宅でできること

  1. 部屋を分けること
  2. 感染者のお世話はできるだけ限られた方で
  3. マスクをつけましょう
  1. こまめに手を洗いましょう
  1. 換気をしましょう
  1. 手で触れる共有部分を消毒しましょう
  2. 汚れたリネン、衣服を洗濯しましょう
  3. ごみは密閉して捨てましょう
  4. ご本人は外出を避けましょう(できるだけ一人で換気のよいお部屋で過ごすようにしましょう)
  5. 同居されている方なども(1)熱を測る、(2)健康の観察をする(発熱、咳、痰、息苦しさ、だるさ、においや味の消失などがないか確認)、(3)不要不急の外出を避ける、(4)職場、会合などに出かけない、などを心がけてください

3 3つの「密」を避けること

  1. 換気の悪い密閉空間を避けましょう
  2. 多数の人が比較的狭い範囲に集まる密集場所を避けましょう
  3. 間近で会話や声を出すような密接場面を避けましょう(出典:厚生労働省の「3の密を避けましょう」のポスター)

不安になったり気持ちがつらくなったときにできる工夫は?

様々なところで関連する怖い情報が氾濫していたり、誤った情報が流れています。また、近くで感染者が出たりすると、自分も感染するのではないか、自分もすでにかかってしまっているのではないか、もしも感染した場合に大切な人や仲間に移してしまったらどうしようなどと、不安になったり、こころを乱されることもあるでしょう。さらには、様々な場所で、あれはだめ、それはだめ、などといったマイナスイメージのメッセージが多く見受けられると、どうしても負の感情が出てきやすいと思います。

このような日常とはかなり異なる状況になったときに、気持ちがつらくなったり、不安が出てきたりするのは、誰にでも起こりえますし、ごく当たり前のことです。つらくなったり不安になったりしたら、気持ちを和らげるために、親しい人とお話をする、互いに頑張っていることをねぎらう、規則正しい生活を送る、などに努めるとよいといわれています。また、外出を控えるようにアナウンスされたり、友人等と会うことなども制限されたりすると、どうしても運動量なども減ることがありますので、適度な運動などを心がけましょう。

参考資料 

厚生労働省 こころの健康を守るために [PDFファイル/78KB]

がん治療中にこんな時は、どうしたらいいの?(Q&A)

(全国がん患者団体連合会のご協力により質問事項のご協力をいただきました。)

Q1 がん治療中に熱が出たときはどうしたらいいの?

治療中に熱が出ると心配になりますよね。もしも、いつもの治療の影響とは異なるような熱(37.5度以上を目安)が続くようなら、当院主治医もしくはかかりつけ医、あるいは相談支援センター等にご相談ください。また、いつもの熱だなと思って様子を見ていたとしてもも、それが通常より長く続くようだったり、通常より高すぎるようでしたら同様にご相談ください。

Q2 経過観察中に熱が出たときはどうしたらいいの?

熱は様々な時に出ますから、ご心配になるのももっともだと思います。新型コロナウイルスにかかっている人が身近にいた場合でしたら、すぐにかかりつけ医もしくは当院主治医や信頼できるスタッフ、もしくは相談支援センター等にご相談ください。新型コロナウイルスにかかっている人が特に近くにいない場合でしたら、基本的には家で様子をみてください。もしも37.5度以上の発熱が3日以上続くようでしたら、かかりつけ医もしくは当院主治医や信頼できるスタッフ、もしくは相談支援センター等にご相談ください。

Q3 外来で治療中だけれど、自分が新型コロナウイルスに感染した(感染が疑われている)場合にはどうしたらいいの?

自分が感染を疑われるときや感染した時は、一刻も早く何とかしなきゃと思いますよね。まずは、「帰国者・接触者相談センター」にご相談ください。

Q4 外来で治療中だけれど、家族が新型コロナウイルスに感染した場合にはどうしたらいいの?

家族が感染してしまうと、家族のこともご自分のことも心配になると思います。そんなときこそ、落ち着いて行動しましょう。まずは、感染した家族を一人だけ別の部屋に移動してもらいます(隔離します)。感染だけで重症化するわけではないので、まずは隔離です。そしてその家族を看病する人をできるだけ固定して、がん患者さんはできる限り近寄らないようにします。食事やトイレ、お風呂などの導線もできる限り同じにならないよう工夫をします。もしくはどうしても近寄らざるを得ない場合には、正しいつけ方でマスクをして接し、部屋から出たら、できるだけどこにも触らずうがい、手洗いをします。そのうえで、触ったドアノブや照明のスイッチ、リモコンなどを、アルコールを含んだティッシュ等で良く拭くようにします。その家族の熱が下がらない、もしくは咳、痰などの症状が悪化するようならすぐにかかりつけなどに相談して対応してください。

Q5 家族ががん治療中なんだけれど、どんなことに注意をしたらいいの?

どんな注意をしたらよいのか、気になりますよね。まずは、基本的な感染対策(標準予防策)を家族中で心がけてください。かからないこと、近寄らないこと、3密を守ること、空間と距離を空けること(ソーシャルディスタンスをとること)、そして、安全だと思っても、常に感染しないように意識することが大切です。規則正しい生活を送り、よく寝てよく食べるように心がけます。また、部屋の空気は2時間程度に1度は入れ替えることをお勧めします。

Q6 オーバーシュートした時でもがん治療は継続できる見込みはあるの?

がん治療の継続ができるかどうかはご心配ですよね。しかし、残念ながら、オーバーシュート(感染者が爆発的に増えてしまうこと)が生じた際には、当院のようながん専門病院であってもかなり医療提供体制に負荷がかかることが想定されています。そうなると、重症度等に応じて、対応をせざるを得ない場合も想定されています。なので、そうならないようにするためにも、皆さんお一人お一人の日頃からの感染対策、注意が必要なのです。

Q7 病院に行くとうつるから、と言われて病院に行くのが怖い時に、治療はずらしてもらっていいの?

どうしても怖くなることはありますよね。その場合には、まず、当院主治医や信頼するスタッフに電話でもよいのでご相談ください。そのうえで、治療の時期をどうしたらよいのか等相談してみてください。

Q8 病院に行くのが心配だったり連れていくことが心配な時、電話の相談やオンライン診療を受けることができるの?

現在症状等が落ち着いている患者さんに限り、オンライン診療ができるような体制を整備しているところです。

Q9 不安な時に、病院で相談できるの?

不安な時はつらくなってしまいますよね。誰かに相談できるとよいなとお思いになるかと思います。そんなときは、いつでもご相談ください。相談支援センターや緩和ケアセンターにご相談いただいてもよいですし、主治医や信頼できるスタッフにお声かけいただいてもかまいません。

Q10 不安な時に、ピアサポートの人たちは相談に乗ってくれるの?

そんな時に誰かに相談できると少し安心できますよね。しかし、申し訳ありませんが、現時点では感染予防・拡大予防のために、ピアサポーターの皆さんも病院での相談を中止している状況です。 また再開した時にはぜひともご利用ください。

正しい情報を取り入れましょう

こういった非常事態の際には、よく誤った情報やデマが飛びかいやすいといわれています。ましてやインターネット社会となり、誤った情報や極端な情報があっという間に拡散しやすい世の中です。そんな時でも、落ち着いて、正しい情報を手に入れるように心がけましょう。誤った情報は、誤解を生み、予期せぬ差別やいじめ、風評被害をもたらします。自分を守ると同時に、仲間も守るために、正しい情報をよく吟味して(確かめて)取り入れましょう。