研究所スタッフ紹介

鍋倉 宰(なべくら つかさ)

役職
分野長
プロフィール
北海道七飯町出身。2003年 筑波大学 第二学群 生物学類 卒業、2008年 筑波大学大学院 人間総合科学研究科博士課程 修了、博士(医学)取得。 2008-2011年 筑波大学大学院 人間総合科学研究科 免疫学研究室(澁谷 彰 教授) 研究員、2011-2016年 カリフォルニア大学サンフランシスコ校 微生物学免疫学部門(Lewis L. Lanier教授) 研究員、2014-2018年 筑波大学 生命領域学際研究センター 免疫学研究室(澁谷 彰 教授) 国際テニュアトラック助教、2018-2024年 筑波大学 生存ダイナミクス研究センター 免疫学研究室(澁谷 彰 教授) 助教。2024年6月より現職。
主要研究テーマ
1. NK受容体による標的細胞認識機構、及びNK受容体シグナル伝達統合機構の解明、2. NK細胞の免疫記憶形成における分子制御機構の解明、3. CAR-NK細胞療法を含めた、次世代NK細胞がん免疫療法の開発における研究基盤の構築、4. NK細胞がん免疫応答を賦活化する分子標的薬の開発やリポジショニング、5. NK細胞の発生と細胞傷害機能の獲得を規定する制御因子の同定と機能解析、6. NK細胞免疫応答を制御する新規NK受容体・NKリガンド・免疫チェックポイント分子・シグナル伝達分子・転写因子・エピジェネティック因子の同定と機能解析、7. がん免疫におけるNK細胞疲弊機構の解明
メッセージ
NK細胞は正常細胞を殺さず、がん細胞だけを殺すことで、がんを制御しています。従って、その存在意義(raison d'être)は極めて単純で明確です。しかしながら、NK細胞の発生・細胞傷害活性の獲得・異常細胞認識機構・細胞分化には未知の部分が多く、また、NK細胞が標的を認識してから細胞傷害活性を示すまでの分子制御機構は複雑で難解です。しかし、複雑で難解たる生物学的な理由が必ず存在するはずで、そこにアプローチすることがNK細胞研究の真髄だと思います。NK細胞ががんの制御に必要不可欠な役割を果たしていることを鑑みれば、NK細胞の複雑さを1つ1つ紐解いて理解することは、NK細胞そのものやNK細胞によるがん免疫を理解することとほぼ同義であり、ひいてはその先にあるNK細胞を利用した次世代のがん免疫療法の開発に繋げられると信じています。NK細胞の研究に興味を持って手伝っていただける方、NK細胞の基礎研究に携わってみたい熱意を持った方、NK細胞がん免疫の臨床応用に向けた橋渡し研究に対するマインドセットを持っている方を求めています。

鍋倉 宰(なべくら つかさ)

役職
分野長

Tsukasa Nabekura

Post
Chief

Tsukasa Nabekura

Post
Chief