当センターについて

令和5年度 病院指標

病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

医療の質指標

  1. リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率
  2. 血液培養2セット実施率
  3. 広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 55 172 330 1038 1670 2418 2914 1013 49
・令和5年度中に当院を退院した患者さんの年齢を、入院した時点の年齢で10歳刻みで集計したものです。
・退院患者さんの年齢構成を調べると、その病院の特徴をある程度知ることができます。
・当院は、「都道府県がん診療連携拠点病院」として、県内のがん医療の中心的役割を担うがん専門病院であり、がんにかかりやすい高齢(60歳以上)の患者さんの割合が高く、7割近くを占めています。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
070010xx010xxx 骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く。) 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術等 手術・処置等1なし 172 5.1 5.14 0.00 54.3
070041xx99x5xx 軟部の悪性腫瘍(脊髄を除く。) 手術なし 手術・処置等25あり 52 5.4 4.38 0.00 57.08
180060xx97xxxx その他の新生物 手術あり 37 5.76 5.77 0.00 38.08
070041xx99x3xx 軟部の悪性腫瘍(脊髄を除く。) 手術なし 手術・処置等23あり 33 8.09 8.58 0.00 47.76
070040xx99x3xx 骨の悪性腫瘍(脊椎を除く。) 手術なし 手術・処置等23あり 32 8.03 13.69 0.00 37.41
整形外科は骨軟部腫瘍の専門的な治療を中心に行っています。未分化多形肉腫・脂肪肉腫・平滑筋肉腫などの悪性軟部腫瘍や骨肉腫やがんの骨転移などの悪性骨腫瘍の専門的手術治療だけでなく、脂肪腫・神経鞘種・血管腫・アテローム・骨軟骨腫・非骨化性線維腫・骨嚢腫といった良性疾患も幅広く行っています。悪性骨軟部腫瘍の手術治療においては、腫瘍用人工関節や皮弁形成による再建を必要とするため、リハビリ期間を含め入院期間が長くなります。
形成外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
090010xx05xxxx 乳房の悪性腫瘍 ゲル充填人工乳房を用いた乳房再建術(乳房切除後) 22 9.23 7.47 0.00 48.05
070520xx97xxxx リンパ節、リンパ管の疾患 手術あり 21 8.95 8.23 0.00 56.52
090010xx97x0xx 乳房の悪性腫瘍 その他の手術あり 手術・処置等2なし 6.59
03001xxx97x0xx 頭頸部悪性腫瘍 その他の手術あり 手術・処置等2なし 10.78
090010xx03xxxx 乳房の悪性腫瘍 動脈(皮)弁及び筋(皮)弁を用いた乳房再建術(乳房切除後) 二次的に行うもの 15.43
形成外科では、頭頸部再建や乳房再建などをはじめとした悪性腫瘍切除後の再建に取り組んでいます。その多くは他診療科との共同手術ですが、がん治療が落ち着いていればその後の機能や形態の修正治療も積極的に行っています。頭頸部再建では術後の摂食・嚥下・構音に関連した手術や形態改善のための手術を行い、乳房再建では自家組織移植、人工物による再建の両方の選択肢を患者さんと相談しながら選択しています。また、がん治療に伴うリンパ浮腫に対してリンパ管静脈吻合術などの治療も力を入れて行っています。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
070040xx97x2xx 骨の悪性腫瘍(脊椎を除く。) その他の手術あり 手術・処置等22あり 18 31.39 37.69 11.11 67.00
070040xx97x0xx 骨の悪性腫瘍(脊椎を除く。) その他の手術あり 手術・処置等2なし 14 15.14 16.76 0.00 63.36
010010xx03x3xx 脳腫瘍 頭蓋内腫瘍摘出術等 手術・処置等23あり 12 17.92 46.10 0.00 62.92
070040xx99x2xx 骨の悪性腫瘍(脊椎を除く。) 手術なし 手術・処置等22あり 20.05
010010xx03x00x 脳腫瘍 頭蓋内腫瘍摘出術等 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 20.70
脳神経外科では主に全身のざまざまな領域から進展した転移性脳腫瘍や転移性脊椎腫瘍を診療しています。近年がん治療は急速に進歩し他臓器原発のがん患者さんの予後は改善しましたが、抗がん剤の届きにくい中枢神経系の遠隔転移は増加傾向です。脳や脊椎の転移性腫瘍の進行は麻痺や認知機能の低下から生活の質を落とし、ひては原発がんやほかの臓器の転移性病変に対する治療の断念につながります。原発がんを治療する主治医や放射線治療科と連携しながら、患者それぞれの病状にあわせ最善の外科的治療を提供し、がん治療の継続をサポートします。
呼吸器外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx97x00x 肺の悪性腫瘍 その他の手術あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 18 31.39 9.89 0.34 68.51
040310xxxxxx0x その他の呼吸器の障害 定義副傷病なし 14 15.14 9.57 0.00 67.47
040010xx01x0xx 縦隔悪性腫瘍、縦隔・胸膜の悪性腫瘍 縦隔悪性腫瘍手術等 手術・処置等2なし 12 17.92 8.84 0.00 56.50
040040xx99200x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等12あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 10 2.80 2.98 0.00 68.40
040040xx99201x 肺の悪性腫瘍 その他の手術あり 手術・処置等2なし 定義副傷病あり 17.21
当科の特徴は、全手術のおよそ85%程度を低侵襲手術(胸腔鏡、ロボット胸腔鏡)で実施しながら、同時に古典的開胸手術や拡大開胸手術まで幅広い術式を実施していること、また対象疾患では早期肺癌から局所進行肺癌、縦隔腫瘍、転移性肺腫瘍、胸部原発希少癌・肉腫や転移性胸部腫瘍など幅広い疾患に対応した外科治療を展開していることです。
頭頸部外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
03001xxx0200xx 頭頸部悪性腫瘍 頸部悪性腫瘍手術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 136 15.96 12.84 0.00 68.27
03001xxx0211xx 頭頸部悪性腫瘍 頸部悪性腫瘍手術等 手術・処置等1あり 手術・処置等21あり 69 38.70 39.54 2.90 62.48
03001xxx99x0xx 頭頸部悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2なし 61 12.20 12.58 6.56 72.89
03001xxx99x31x 頭頸部悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等23あり 定義副傷病あり 52 51.06 38.51 0.00 62.62
03001xxx99x2xx 頭頸部悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等22あり 50 26.12 27.95 2.00 74.46
当科の特徴は、全手術のおよそ85%程度を低侵襲手術(胸腔鏡、ロボット胸腔鏡)で実施しながら、同時に古典的開胸手術や拡大開胸手術まで幅広い術式を実施していること、また対象疾患では早期肺癌から局所進行肺癌、縦隔腫瘍、転移性肺腫瘍、胸部原発希少癌・肉腫や転移性胸部腫瘍など幅広い疾患に対応した外科治療を展開していることです.標準的な肺がん手術では、当日離床、手術後2~3日目の早期退院を標準とし,肺温存手術(区域切除)も多く行っています。
放射線診断科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060050xx97x0xx 肝・肝内胆管の悪性腫瘍(続発性を含む。) その他の手術あり 手術・処置等2なし 45 8.78 10.24 2.22 69.58
060050xx97x4xx 肝・肝内胆管の悪性腫瘍(続発性を含む。) その他の手術あり 手術・処置等24あり 15.88
060050xx031xxx 肝・肝内胆管の悪性腫瘍(続発性を含む。) 肝悪性腫瘍ラジオ波焼灼療法(一連として)等 手術・処置等1あり 13.63
060050xx99000x 肝・肝内胆管の悪性腫瘍(続発性を含む。) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 8.22
060050xx9901xx 肝・肝内胆管の悪性腫瘍(続発性を含む。) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等21あり 20.23
切除適応とならない肝細胞癌の局所治療はIVRが主体となるため当科で行っています。早期の状態では経皮的ラジオ波焼灼療法を、肝内多発進行例では、肝動脈化学塞栓療法や肝動注化学療法といった経動脈カテーテル治療を行っており、当院では後者が多くなっています。経皮的ラジオ波焼灼療法を行う場合も、肝動脈化学塞栓療法を併用することでより高い効果を求めています。これらのIVR治療は入院が必要になりますが、リザーバー・カテーテルシステムを体内に留置しての継続的肝動注化学療法や経口剤や点滴静注による全身化学療法は、外来での治療となります。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110080xx991xxx 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 69 4.03 2.44 0.00 69.64
110070xx99x20x 膀胱腫瘍 手術なし 手術・処置等22あり 定義副傷病なし 42 5.98 9.06 0.00 70.71
110080xx01xxxx 前立腺の悪性腫瘍 前立腺悪性腫瘍手術等 35 11.66 11.19 0.00 68.34
110070xx03x20x 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等22あり 定義副傷病なし 33 6.12 6.59 0.00 72.36
110070xx03x0xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等2なし 31 5.94 6.85 0.00 69.74
早期がんに対しては、がんの根治と機能温存を目指した低侵襲手術(腹腔鏡手術、ロボット支援下手術)を中心に行っています。多くの早期がんは根治を目指せるために、治療後のQOLを維持することが重要になります。当院では、腹腔鏡手術およびロボット手術により、積極的に機能温存手術を行い、患者さんのQOLの維持に努めています。局所進行がんにおいては、治療後の再発をなるべく減らすことが重要になります。放射線治療部や薬物療法部と連携し、手術、抗がん剤、放射線治療などを組み合わせた集学的治療を行うことにより治療成績の向上を目指しております。病気の広がりにより広範囲な手術が必要であれば、他の診療科と合同で拡大切除を行い、がんの根治を目指します。
婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
12002xxx01x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮悪性腫瘍手術等 手術・処置等2なし 111 11.23 10.10 0.00 54.97
12002xxx02x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮頸部(腟部)切除術等 手術・処置等2なし 58 2.86 2.96 0.00 43.88
12002xxx99x40x 子宮頸・体部の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等24あり 定義副傷病なし 49 5.14 4.18 0.00 60.37
120010xx01x0xx 卵巣・子宮附属器の悪性腫瘍 子宮附属器悪性腫瘍手術(両側)等 手術・処置等2なし 47 12.13 11.76 0.00 56.64
120010xx99x50x 卵巣・子宮附属器の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等25あり 定義副傷病なし 44 5.18 4.05 2.27 64.55
婦人科部は女性性器に発生する悪性腫瘍の診断・治療を行っています。発症数の多い子宮頸がん・子宮体がん・卵巣がん(卵管/腹膜がん)をはじめ、稀な子宮肉腫、外陰がんや腟がんなどに対しても各種の手術や包括的がん治療を行っています。標準的治療に加えて、臨床試験/治験治療を含めた選択肢の中から個々の症例に対して最適ながん医療が提供できるように取り組んでおります。
呼吸器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx99040x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 定義副傷病なし 94 8.43 8.33 0.00 67.31
040040xx99200x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等12あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 70 3.00 2.98 0.00 71.61
040040xx9900xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 41 13.27 13.59 9.76 70.07
040040xx9903xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等23あり 34 33.00 26.28 0.00 64.82
040040xx9905xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等25あり 33 24.76 18.83 0.00 70.48
呼吸器内科では対象疾患として肺がん、悪性胸膜中皮腫等の胸部腫瘍疾患の診断と治療を行っています。肺がんの内科治療法はがんゲノム医療とがん免疫チェックポイント療法に力を入れており、これらの分子標的マーカーに基づいて治療方針の決定を行っています。標準治療だけでなく治験、臨床試験も含めた専門性の高い医療を提供することを目標に多職種の医療スタッフと共同でチーム医療を行っています。
消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 208 3.18 2.61 0.00 65.85
06007xxx9910xx 膵臓、脾臓の腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし 207 3.26 4.24 0.00 67.11
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 175 5.56 8.75 1.71 68.04
06007xxx97x0xx 膵臓、脾臓の腫瘍 その他の手術あり 手術・処置等2なし 130 9.35 11.65 5.38 65.58
060020xx04xxxx 胃の悪性腫瘍 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 79 7.86 7.61 0.00 70.34
消化器内科では、膵癌・胆道癌の早期診断、内視鏡治療、薬物療法に力を入れています。早期診断が困難とされる膵癌・胆道癌の診断にはじまり、高度な内視鏡技術を必要とする閉塞性黄疸の治療、消化管閉塞の治療、局所病変に対するエタノール注入療法などを得意としています。特に超音波内視鏡を用いた診断と治療技術には定評をいただいており、日本のみならず、海外からも医師が勉強に訪れる施設です。膵癌・胆道癌の薬物治療では専門病院ならではの知識と豊富な経験を武器にして、がん治療法の開発、治験の実施、臨床研究の遂行などを積極的に行っています。内視鏡部では、消化管癌(食道、胃、大腸)を担当しています。早期癌に対しては画像強調観察や拡大観察を用いた正確な診断を行い、積極的に内視鏡手術(内視鏡的粘膜下層剥離術など)を行っています。また、進行癌に対しては、消化器外科部、薬物療法部、放射線治療部と連携して、薬物療法や化学放射線療法を行っています。
消化器外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060020xx02xxxx 胃の悪性腫瘍 胃切除術 悪性腫瘍手術等 92 15.65 18.01 0.00 66.90
060035xx010x0x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等1なし 定義副傷病なし 84 14.67 15.12 1.19 69.58
060010xx02xx0x 食道の悪性腫瘍(頸部を含む。) 食道悪性腫瘍手術(消化管再建手術を併施するもの) 頸部、胸部、腹部の操作によるもの等 定義副傷病なし 65 19.11 29.25 1.54 65.35
060050xx02xxxx 肝・肝内胆管の悪性腫瘍(続発性を含む。) 肝切除術 部分切除等 57 13.63 14.28 0.00 63.79
060040xx0200xx 直腸肛門(直腸S状部から肛門)の悪性腫瘍 肛門悪性腫瘍手術 切除等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 49 15.67 14.80 0.00 61.76
消化器がん全般(食道、胃、肝胆膵、大腸)の外科治療を専門とする診療科です。集学的ながん治療の基軸となるべく消化器内科、放射線診断部、薬物療法部と緊密に連携し、新しい治療法の開発に積極的に取り組んでいます。難治がんとされる食道がんや肝胆膵領域のがんの患者数が増加しており、他院で手術不能とされた患者さんも多く紹介されています。病状に応じて腹腔鏡手術やロボット支援手術などの低侵襲手術を取り入れ、根治性が保たれる範囲で機能温存手術にも取り組んでいます。他臓器浸潤を伴う進行がんや再発がん症例でも手術療法が適切な場合は積極的に手術を行い、各部門と連携しながら安全ながん治療を行っています。
薬物療法内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060010xx99x40x 食道の悪性腫瘍(頸部を含む。) 手術なし 手術・処置等24あり 定義副傷病なし 99 8.58 8.67 0.00 65
03001xxx99x40x 頭頸部悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等24あり 定義副傷病なし 85 8.18 9.29 1.18 54.32
060020xx9900xx 胃の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 30 9.03 11.02 16.67 66.23
060020xx97x0xx 胃の悪性腫瘍 その他の手術あり 手術・処置等2なし 26 18.88 13.55 11.54 68.00
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 26 8.54 8.75 3.85 54.15
当科では消化管がん(食道・胃・大腸がん)を中心に、頭頸部がん、原発不明がん、肉腫、胚細胞腫瘍、難治性の乳がん、婦人科系がん、泌尿器系がん等の全身薬物療法や緩和治療を行っております。昨今、ほとんどの治療が外来で施行可能となっており、従って、シスプラチンなどの長期間補液を必要とする治療、がんの悪化や治療の副作用等で緊急入院を余儀なくされる状況のとき、全身状態悪化に伴う緩和ケアなどが入院の対象となります。シスプラチンを行う治療が多い食道がん・頭頸部がんの入院が多くなっております。当科では、患者さんの生活の質をなるべく落とさずがんの治療を継続することを目標とし、入院期間は患者さんの要望になるべく沿う形で必要に応じた日数のみとなっていることが多く、最近では入院期間が短縮しております。緩和ケア患者さんにおいては、在宅医療を積極的に推進しておりますが、一方で核家族化が進んだ影響により在宅ケアが出来ず、入院緩和ケアとなる患者さんも少なくありません。
乳腺外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
090010xx010xxx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴うもの(内視鏡下によるものを含む。))等 手術・処置等1なし 291 9.96 9.88 0.00 56.34
090010xx02xxxx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 95 6.15 5.64 0.00 59.94
090010xx011xxx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴うもの(内視鏡下によるものを含む。))等 手術・処置等1あり 41 16.71 15.21 0.00 51.29
090010xx97x0xx 乳房の悪性腫瘍 その他の手術あり 手術・処置等2なし 36 5.53 6.59 0.00 57.78
090010xx99x0xx 乳房の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2なし 35 6.49 9.69 0.00 59.11
当院は東海地区における乳がん治療の拠点として多数の患者を治療しています。診断から手術、薬物療法、再発治療に至るまで、乳がんの患者さんをチームにて治療をしているのが特徴であり、患者さんの治療方針は、乳腺科チームの中で共有し、カンファレンスを通じて決定しています。
再建を伴う手術では、形成外科医と個々の患者さんの状態に基づいて適切な方法を提案しています。世界標準の乳がん治療をすべて受けることのできる施設となっており、特に新規薬物治療開発の治験施設として機能しています。在院日数が全国平均よりも少し長いのは、教育機関の役割として、手術の2日前に入院しているのが要因の一つです。
血液内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
130030xx99x4xx 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等24あり 59 11.46 9.62 0.00 66.86
130030xx99x9xx 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等29あり 46 13.54 12.88 0.00 68.39
130030xx99x6xx 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等26あり 41 11.44 13.10 0.00 75.41
130030xx99x5xx 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等25あり 34 18.85 19.61 0.00 70.41
130030xx97x50x 非ホジキンリンパ腫 手術あり 手術・処置等25あり 定義副傷病なし 25 22.52 29.83 4.00 71.40
悪性リンパ腫、白血病および骨髄腫といった造血器腫瘍に対する正確な病理診断に加えて、細胞表面マーカーや染色体・遺伝子検査など分子診断を実施し、総合的に診断を行っています。とくに、院内での細胞表面マーカー解析は迅速に実施でき、特徴的な細胞集団をモニタリングすることで微少残存病変の検出に有用であり、確実性の高い診療につながっています。最新かつレベルの高いエビデンスに基づく治療を行うとともに、より優れたエビデンスづくりに資するための臨床研究や治験に積極的に取り組んでおります。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 118 27 52 112 46 97 1 7.8
大腸癌 75 67 104 181 51 173 1 7.8
乳癌 188 139 53 28 89 1 8
肺癌 187 54 137 200 39 216 1 7.8
肝癌 11 15 17 23 65 1 8
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
・現在、日本で最も罹患率の高い5つのがん(胃がん、大腸がん、乳がん、肺がん、肝がん)の病期(ステージ)ごとの症例数を集計したものです。
・病期分類別にみることで、その病院の診療の幅を知ることができます。
・「再発」とは、初回治療以降の継続的な治療を行った場合や、治療方針の変更などを示します。
・胃がん、大腸がん、肺がん、肝がんでは、初期がんから進行がんまで、幅広い病期を診断していますが、大腸がんでは、StageⅣが最も多く、比較的重症の患者さんが多いことがわかります。
・胃がん、乳がん、肺がんは、がん検診や自己検診の促進などにより、早期発見される症例が増えており、StageⅠが最も多くなっています。
・当院は、がん専門病院として、手術、放射線治療及び化学療法を効果的に組み合わせた集学的治療を患者さんに合わせて選択し、治療成績・QOLの向上に努めています。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症
中等症 19 11.47 71.05
重症
超重症
不明
・成人(15歳以上)の市中肺炎の患者さんについて、重症度別に患者数、平均在院日数、平均年齢を集計したものです。なお、市中肺炎とは普段の生活の中で罹患した肺炎を言います。
・当院は、がん専門病院であり、市中肺炎の治療を目的とした患者さんは基本的にはいませんが、合併症等の患者さんには適切に対応しています。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
・脳梗塞は、早期に治療を行うことが効果的とされており、患者さんの受け入れには救急体制の確保が必要となります。
・当院は、がん専門病院であり、脳梗塞の治療を目的とした患者さんは基本的にはいませんが、合併症等の患者さんには適切に対応しています。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0301 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術 肩、上腕、前腕、大腿、下腿、躯幹 147 0.99 3.36 0.00 55.26
K0311 四肢・躯幹軟部悪性腫瘍手術 肩、上腕、前腕、大腿、下腿、躯幹 41 1.80 16.46 0.00 60.39
K0302 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術 手、足 25 1.00 2.00 0.00 52.60
K6113 抗悪性腫瘍剤動脈、静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置 頭頸部その他に設置した場合 20 1.55 9.80 0.00 45.1
K1262 脊椎、骨盤骨(軟骨)組織採取術(試験切除によるもの) その他のもの 17 1.00 2.12 0.00 64.29
整形外科は骨軟部腫瘍の専門的な治療を中心に行っています。未分化多形肉腫・脂肪肉腫・平滑筋肉腫などの悪性軟部腫瘍や骨肉腫やがんの骨転移などの悪性骨腫瘍の専門的手術治療だけでなく、脂肪腫・神経鞘種・血管腫・アテローム・骨軟骨腫・非骨化性線維腫・骨嚢腫といった良性疾患も幅広く行っています。悪性骨軟部腫瘍の手術治療においては、腫瘍用人工関節や皮弁形成による再建を必要とするため、リハビリ期間を含め入院期間が長くなります。
形成外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K476-4 ゲル充填人工乳房を用いた乳房再建術(乳房切除後) 25 1.08 7.32 0.00 49.72
K628 リンパ管吻合術 21 1.86 6.10 0.00 56.52
K0152 皮弁作成術、移動術、切断術、遷延皮弁術 25c㎡以上100c㎡未満
K0171 遊離皮弁術(顕微鏡下血管柄付きのもの) 乳房再建術の場合
K476-32 動脈(皮)弁及び筋(皮)弁を用いた乳房再建術(乳房切除後) 二次的に行うもの
形成外科では、頭頸部再建や乳房再建などをはじめとした悪性腫瘍切除後の再建に取り組んでいます。乳房再建では自家組織移植や人工物による再建を行い、また仕上げの手術である乳頭形成術も希望に応じて行っています。近年リンパ浮腫治療にも積極的に取り組んでおり、リンパ管静脈吻合術も適応がある患者さんには行うことができます。また頭頸部再建後の機能・形態の向上のために修正手術も患者さんと相談しながら行っています。このように、形成外科では生活の質(Quality of Life, QOL)を向上させるために様々な方法の中から治療法を選択して行っています。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K1422 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(多椎間又は多椎弓の場合を含む。) 後方又は後側方固定 28 5.18 18.36 3.57 70.04
K1692 頭蓋内腫瘍摘出術 その他のもの 18 9.61 10.06 0.00 62.17
K136 脊椎、骨盤悪性腫瘍手術 10 8.50 19.00 10.00 63.10
K1911 脊髄腫瘍摘出術 髄外のもの
K1423 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(多椎間又は多椎弓の場合を含む。) 後方椎体固定
脳神経外科においては主に転移性脳腫瘍と転移性脊椎腫瘍に対する手術を行っています。脳転移においては開頭腫瘍摘出術、フレームレス定位脳生検などを行っています。脊椎転移においては除圧術や固定術が主に行われております。いずれも手術顕微鏡やニューロモニタリング、ニューロナビゲーションを用いた低侵襲手術を心がけています。がん性髄膜腫症の患者さんのうち併発する水頭症が生活の質を落とすようであれば脳室および腰椎腹腔シャント術を行うことがあります。このように中枢神経系への遠隔転移をきたした患者さんに対して、苦痛を和らげ、自立した生活を維持し、原発がんや多臓器転移病変の治療の継続が可能となるような積極的な手術介入を行っています。
呼吸器外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K514-23 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術 肺葉切除又は1肺葉を超えるもの 95 2.38 4.87 0.00 67.89
K514-21 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術 部分切除 87 2.29 3.55 0.00 68.16
K514-22 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術 区域切除 67 2.46 5.52 0.00 70.31
K5143 肺悪性腫瘍手術 肺葉切除又は1肺葉を超えるもの 30 2.90 9.53 6.67 65.83
K5132 胸腔鏡下肺切除術 部分切除 16 2.38 3.19 0.00 66.50
当科の特徴は、全手術のおよそ85%程度を低侵襲手術(胸腔鏡、ロボット胸腔鏡)で実施しながら、同時に古典的開胸手術や拡大開胸手術まで幅広い術式を実施していること、また対象疾患では早期肺癌から局所進行肺癌、縦隔腫瘍、転移性肺腫瘍、胸部原発希少癌・肉腫や転移性胸部腫瘍など幅広い疾患に対応した外科治療を展開していることです.標準的な肺がん手術では、当日離床、手術後2~3日目の早期退院を標準とし,肺温存手術(区域切除)も多く行っています。
頭頸部外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K4691 頸部郭清術 片側 47 2.45 8.11 0.00 67.40
K4151 舌悪性腫瘍手術 切除 41 2.24 13.15 0.00 65.80
K374-2 鏡視下咽頭悪性腫瘍手術(軟口蓋悪性腫瘍手術を含む。) 37 2.22 9.19 0.00 66.97
K4152 舌悪性腫瘍手術 亜全摘 29 4.69 40.72 3.45 60.34
K395 喉頭、下咽頭悪性腫瘍手術(頸部、胸部、腹部等の操作による再建を含む。) 23 5.26 30.39 4.35 67.26
頭頸部は口腔、咽頭、喉頭、甲状腺など複数の臓器の集合体です。これらに関する多種の手術を担当するのが頭頸部外科です。頸部郭清術は頸部リンパ節転移に対する定型的な手術であり、患者数が多くなっております。また舌がん、口腔がんの手術については早期癌から進行癌までステージを問わず扱っております。咽喉頭癌については規模の大きな手術だけでなく、低侵襲な鏡視下の経口的切除術も積極的に行っております。
放射線診断科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6152 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等) 選択的動脈化学塞栓術 38 1.05 6.95 0.00 71.05
K6153 門脈塞栓術(開腹によるもの) 11 2.00 7.45 0.00 63.00
K688 内視鏡的胆道ステント留置術
K697-32ロ 肝悪性腫瘍ラジオ波焼灼療法(一連として) 2cmを超えるもの その他のもの
K6182 中心静脈注射用植込型カテーテル設置 頭頸部その他に設置した場合
切除適応とならない肝細胞癌の局所治療はIVRが主体となるため当科で行っています。早期の状態では経皮的ラジオ波焼灼療法を、肝内多発進行例では、肝動脈化学塞栓療法や肝動注化学療法といった経動脈カテーテル治療を行っており、当院では後者が多くなっています。経皮的ラジオ波焼灼療法を行う場合も、肝動脈化学塞栓療法を併用することでより高い効果を求めています。これらのIVR治療は入院が必要になりますが、リザーバー・カテーテルシステムを体内に留置しての継続的肝動注化学療法や経口剤や点滴静注による全身化学療法は、外来での治療となります。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 電解質溶液利用のもの 72 1.31 3.79 0.00 70.47
K843-4 腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術(内視鏡手術用支援機器を用いるもの) 35 2.14 8.51 0.00 68.34
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 16 1.31 5.13 0.00 70.38
K803-22 腹腔鏡下膀胱悪性腫瘍手術 全摘(回腸又は結腸導管を利用して尿路変更を行うもの) 15 4.00 20.47 0.00 70.87
K773-52 腹腔鏡下腎悪性腫瘍手術(内視鏡手術用支援機器を用いるもの) その他のもの
前立腺がんの治療においては、最新型手術支援ロボットda Vinci Xiを使用したロボット支援腹腔鏡下前立腺全摘除、ヨウ素125密封小線源永久挿入療法、強度変調放射線治療(IMRT)と保険診療で施行可能なすべてのオプションを提供可能である。da Vinci Xiを使用したロボット支援腹腔鏡下膀胱全摘除は、令和3年度から開始しており、回腸新膀胱を含めたすべての尿路変更に対応している。さまざま患者さんの希望に対応するために、膀胱がん、腎がんに対する臓器温存治療も積極的に行っている。
婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K879 子宮悪性腫瘍手術 64 2.53 9.77 0.00 56.14
K867 子宮頸部(腟部)切除術 55 0.82 1.02 0.00 43.85
K889 子宮附属器悪性腫瘍手術(両側) 43 2.49 11.95 0.00 59.81
K879-2 腹腔鏡下子宮悪性腫瘍手術 34 1.76 6.12 0.00 54.76
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 21 1.67 4.48 0.00 61.57
子宮悪性腫瘍手術’は、子宮頸がんと子宮体がんに対する手術コードであり、当センター婦人科において最多の手術となっています。’子宮頸部(腟部)切除術’は、子宮頸部円錐切除術のことであり、当センターでは原則、静脈麻酔下に手術を実施しています。’子宮附属器悪性腫瘍手術(両側)’は、卵巣がん/卵管がん/腹膜がんに対する手術になります。’腹腔鏡下子宮悪性腫瘍手術’は、関係学会が定める指針を遵守し実施しております。定型的な婦人科がん手術症例に対しては、ERASプロトコルを取り入れたクリニカルパスを導入するなど周術期管理の最適化を図っています。
消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 215 1.32 5.8 2.33 67.61
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 長径2cm未満 200 0.98 1.12 0.00 65.52
K6113 抗悪性腫瘍剤動脈、静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置 頭頸部その他に設置した場合 85 2.45 8.98 3.53 65.45
K682-4 超音波内視鏡下瘻孔形成術(腹腔内膿瘍に対するもの) 85 1.56 8.34 4.71 67.01
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 早期悪性腫瘍胃粘膜下層剥離術 78 1 5.96 0.00 70.36
消化器内科では、悪性胆道狭窄に対する内視鏡的治療を積極的に行っています。通常の方法では対処が困難と思われる状況の患者さんであっても、がん専門病院ならではの経験をもとに、超音波内視鏡を用いた特殊技術を応用した治療を行っています。内視鏡部では、消化管癌(食道、胃、大腸)を担当しています。早期癌に対しては画像強調観察や拡大観察を用いた正確な診断を行い、積極的に内視鏡治療(内視鏡的的粘膜下層剥離術やポリープ切除など)を行っています。
消化器外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K529-21 胸腔鏡下食道悪性腫瘍手術 頸部、胸部、腹部の操作によるもの 83 3.24 18.80 2.41 66.12
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 75 3.15 10.35 0.00 68.05
K7322ロ 人工肛門閉鎖術 腸管切除を伴うもの その他のもの 53 1.66 10.08 0.00 60.45
K655-22 腹腔鏡下胃切除術 悪性腫瘍手術 49 2.63 13.41 0.00 67.06
K740-22 腹腔鏡下直腸切除・切断術 低位前方切除術 45 3.51 17.78 0.00 64.62
食道がんでは胸腔鏡下・ロボット支援手術に積極的に取り組み、現在ではほぼ全ての症例を低侵襲手術で行っています。胃がんでは幽門側胃切除のみならず噴門側胃切除・胃全摘においても積極的に腹腔鏡下・ロボット支援下手術を行い、進行胃がんには術前化学療法で根治性を高める試みを行っています。大腸がんでは結腸・直腸の部位を問わず腹腔鏡下・ロボット支援手術に積極的に取り組み、他臓器浸潤を伴う進行大腸癌や再発大腸癌の手術にも積極的に取り組んでいます。難治がんの一つである肝胆膵領域のがんの治療実績も増加しており、膵体尾部切除・肝切除において腹腔鏡下・ロボット支援手術を導入しています。
薬物療法内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6113 抗悪性腫瘍剤動脈、静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置 頭頸部その他に設置した場合 131 4.02 9.23 2.29 64.08
K6182 中心静脈注射用植込型カテーテル設置 頭頸部その他に設置した場合 34 12.62 12.56 11.76 70.32
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 28 1.32 10.75 7.14 56.50
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 23 2.48 10.96 4.35 52.91
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む。) 11 17.45 23.09 0.00 61.45
当科では消化管がん(食道・胃・大腸がん)を中心に、頭頸部がん、原発不明がん、肉腫、胚細胞腫瘍、難治性の乳がん、婦人科系がん、泌尿器系がん等の全身薬物療法や緩和治療を行っております。手術・処置として、主に大腸がん(その他胃がんや食道がんでも)の全身化学療法(FOLFOX療法やFOLFIRI療法等)の導入に際して、中心静脈からの抗悪性腫瘍薬注入のための植込み型カテーテル(CVポート)留置術や、全身状態悪化や食事摂取不良に対する緩和ケアの一環としてCVポート設置が多く行われています。前者は予定処置であり、術前の入院日数は短いですが、後者は緩和治療として行う場合が多いので、全身状態をしっかり評価してその必要性を見極めるために、術前の入院日数が長めになっております。最近では、がん進行(とくに腹膜播種増悪)に伴う胆道狭窄や水腎症出現例が多いため、その緩和的処置としての内視鏡的胆道ステントや尿管ステント留置術、腎瘻造設術が多くなっております。
乳腺外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K4763 乳腺悪性腫瘍手術 乳房切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 217 2.24 6.56 0.00 56.83
K4762 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 95 2.16 2.99 0.00 59.94
K4765 乳腺悪性腫瘍手術 乳房切除術(腋窩鎖骨下部郭清を伴うもの)・胸筋切除を併施しないもの 60 2.30 7.55 0.00 54.00
K4768 乳腺悪性腫瘍手術 乳輪温存乳房切除術(腋窩郭清を伴わないもの) 37 2.27 13.22 0.00 52.30
K6113 抗悪性腫瘍剤動脈、静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置 頭頸部その他に設置した場合 26 2.12 2.46 0.00 57.38
当院は東海地区の乳がん診療の中心施設として機能しています。手術は温存術から乳房切除術、最近では同時再建手術も積極的に行っています。
このため、術後日数は若干長めになっている状況です。平均術前日数2日は、当院はレジデントなど専門医養成のための認定施設でもあり、
教育のため前日の入院ではなくパスで前々日入院としているための数字です。年齢も全国平均よりも若い方が多い傾向にあります。
血液内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6113 抗悪性腫瘍剤動脈、静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置 頭頸部その他に設置した場合 17 7.71 13.47 0.00 66.76
K9212ロ 造血幹細胞採取(一連につき) 末梢血幹細胞採取 自家移植の場合
K688 内視鏡的胆道ステント留置術
K1422 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(多椎間又は多椎弓の場合を含む。) 後方又は後側方固定
K0301 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術 肩、上腕、前腕、大腿、下腿、躯幹
【特長】 造血器腫瘍に対する治療の主体は全身抗がん剤治療ですが、より確実に静脈内に投与する目的でカテーテル挿入を行うことがあります。当院では放射線診断部(IVR部)のサポートのもと、より安全で確実なカテーテル挿入が可能になっています。また、大量抗がん剤治療を併用した自家末梢血幹細胞移植や同種造血幹細胞移植も実施可能であり、多くの科との連携のもと、より安全な移植療法を行っています。
【表の解説】
(1)化学療法等の点滴に用いる安定した血管確保のため、中心静脈カテーテルポートを埋め込む場合があります。
(2)造血幹細胞移植のために必要な造血幹細胞を薬剤投与後に成分献血と同様の方法で採取し保存します。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一
異なる 15 0.16
180010 敗血症 同一
異なる
180035 その他の真菌感染症 同一
異なる
180040 手術・処置等の合併症 同一 66 0.68
異なる
・臨床上ゼロにはなりえないものの少しでも改善すべきものとして、重篤な疾患である「播種性血管内凝固症候群」「敗血症」「手術・処置等の合併症」「その他の真菌感染症」について、入院契機病名の同一性の有無を区別して、発生率を集計したものです。
・手術・処置等の合併症については、ほぼ入院契機病名が同一である症例であることから、この合併症を主訴として治療を受ける入院患者さんが多いことがわかります。手術や処置などは、合併症をおこなさないよう細心の注意を払っていますが、起こり得る合併症については、事前に患者さんに説明した上で、手術や処置に同意をいただいています。
リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率ファイルをダウンロード
肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが
「中」以上の手術を施行した
退院患者数(分母)
分母のうち、肺血栓塞栓症の
予防対策が実施された患者数(分子)
リスクレベルが「中」以上の手術を
施行した患者の肺血栓塞栓症の
予防対策の実施率
221 17 0.076
「病院情報の公表の集計条件等について」に記載されている「リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率」の算出方法に従い、肺血栓塞栓予防管理料の算定があるか、薬価基準コードの薬剤が用いられた、抗凝固療法が行われた患者を分子として肺血栓塞栓症の予防対策の実施率を算出したが、これに該当しない症例の中にも、カルテの「静脈血栓塞栓症リスク評価表テンプレート」の記載上は、静脈血栓塞栓症リスク評価および何らかの予防対策が行われている症例があり、これらの症例を加えると、予防対策の実施率は94.6%であった。一部に肺血栓塞栓予防管理料の算定漏れがあるものと思われる。
血液培養2セット実施率ファイルをダウンロード
血液培養オーダー日数(分母) 血液培養オーダーが1日に
2件以上ある日数(分子)
血液培養2セット実施率
※特定機能病院におかれては、「D018 細菌培養同定検査」が「D025 基本的検体検査実施料」に包括されているため、細菌培養同定検査のデータを抽出できない。
広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率ファイルをダウンロード
広域スペクトルの抗菌薬が
処方された退院患者数(分母)
分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日
までの間に細菌培養同定検査が
実施された患者数(分子)
広域スペクトル抗菌薬使用時の
細菌培養実施率
※特定機能病院におかれては、「D018 細菌培養同定検査」が「D025 基本的検体検査実施料」に包括されているため、細菌培養同定検査のデータを抽出できない。
更新履歴
2024年9月30日
令和5年度病院情報を公開しました。
2023年9月29日
令和4年度病院情報を公開しました。
2022年9月30日
令和3年度病院情報を公開しました。
2021年9月29日
令和2年度病院情報を公開しました。
2020年9月29日
令和元年度病院情報を公開しました。
2019年9月26日
平成30年度病院情報を公開しました。
2018年9月27日
平成29年度病院情報を公開しました。
2017年9月28日
平成28年度病院情報を公開しました。
2016年9月26日
病院情報(DPCを用いた病院指標)を新規公開しました。