50周年記念特別公開講座
 第1部 肺がん治療の最前線
愛知県がんセンター開設50周年を記念した公開講座が9月6日(土)、国際医学交流センターにて開催されました。第1部は「肺がん治療の最前線」と題し、当センター研究員、医師が肺がんの予防や内科・外科治療の最前線について講演しました。
【総合司会】 研究所副所長 関戸好孝

プロフィール
愛知県がんセンター研究所副所長 分子腫瘍学部部長
1985年名古屋大学医学部卒、1992年米国テキサス大学留学、1998年名大病院予防医療部講師、2005年愛知県がんセンター研究所分子腫瘍学部部長、2013年研究所副所長
専門分野 : 肺がん、中皮腫の分子生物学的研究

【禁煙だけではない、肺がんの予防の話】 疫学・予防部長 田中英夫
講演内容要約
プロフィール
1986年秋田大学医学部卒業、1994年中央大学法学部卒業、大阪府立病院にて臨床研修後大阪府立成人病センター調査部にて、慢性肝炎とがんの疫学研究に従事。1999年同主幹、2006年同疫学課長、2007年同調査課長。2007年10月愛知県がんセンター研究所疫学・予防部長に着任。NPO法人地域がん登録全国協議会理事長、名古屋大学連携大学院・静岡県立大学・滋賀医科大学・岩手医科大学客員教授
【ここまで進んだ肺がんの診断と内科治療】 呼吸器内科部長 樋田豊明
講演内容要約

プロフィール
1980年名古屋市立大学医学部卒、 1994年米国立癌研究所(National Cancer Institute)研究員、1996年愛知県がんセンター病院呼吸器科医長、2005年愛知県がんセンター中央病院呼吸器内科部長、専門は肺がんの診断と治療

【肺がん外科治療の最前線】 呼吸器外科部長 坂尾幸則
講演内容要約

プロフィール
1988年佐賀大学医学部卒、1988年三井記念病院外科、1992年国立がんセンター中央病院病理部、1995年佐賀大学医学部胸部外科、1998年テキサス州立大学留学、2005年順天堂大学呼吸器外科講師・准教授、2008年より(財)がん研究会有明病院・呼吸器外科医長、副部長を経て2012年より愛知県がんセンター中央病院・呼吸器外科部長、専門は肺癌・呼吸器外科学一般

質疑応答風景
 第2部 肺がんサバイバー 講演と落語 「いのちの落語〜笑いは最高の抗がん剤〜」
第2部では自らも肺がんを患い、抗がん剤の後遺症と闘いながら「いのちの落語家」として全国で活躍する樋口強さんによる講演、創作落語が披露され、約300名の来場者に大変好評を博しました。
「何かをしてもらうだけではなく、家族や友人を笑わせてあげること、その笑顔が大切」と語る樋口さん
「いのちの落語〜笑いは最高の抗がん剤〜」
生きる希望と勇気を落語にして伝える樋口さん

樋口 強氏 プロフィール
【樋口 強(ひぐち つよし) いのちの落語家・作家】
1996年(43歳)に悪性度が高く生存率が低い肺小細胞がんを発症。治療の後遺症である全身のシビレは今でも続いている。2001年から全国のがんの人と家族を招待して「いのちに感謝の落語独演会」を開催している。現在は、執筆活動の傍ら、落語と講演をセットにした「いのちの落語講演会」を開催。「いのちの大切さや生きる希望と勇気」のメッセージを全国に発信している。2010年には、社会に感動を与えた市民に贈られる「シチズン・オブ・ザ・イヤー」を受賞した。兵庫県出身 現在62歳
(愛知県がんセンター開設50周年記念公開講座開催時現在)
【著作】
「今だからこそ、良寛」(最新著書:考古堂書店)
「いのちの落語」(文藝春秋)
「最近、あなた 笑えてますか」(日本経済新聞出版社)
「掴(つか)みとる いのち」(春陽堂書店)
「つかむ勇気 手放す勇気」(春陽堂書店)
「生きてるだけで金メダル」(春陽堂書店)
「笑いの海に飛び込めば、生きる手掛かりが見つかる」
(KKロングセラーズ) ほか多数
【講演実績】
・ 東京大学附属病院
・ 大阪医療センター
・ 長崎大学医学部付属病院
・ 姫路医療センター
・ 山形県ピンクリボン運動特別講演
・ 金沢医科大学病院
・ 福岡県看護協会総会記念講演(他に埼玉県など多数)
・ 埼玉医科大学国際医療センター
・ 日本乳がん学会落語講演
・ 獨協医科大学病院
全国自治体主催のがん公開講座、自殺予防対策講演会への出講など年間約50回以上

 50周年記念写真展示
愛知県がんセンター開設50周年を記念し、国際医学交流センターロビーにて、50年のあゆみを写真展示しました。
 研究所紹介パネル展示(同時開催)
開設50周年記念特別企画公開講座と同時開催として、国際医学交流センター大会議室にて、研究所パネル展示が開催されました。また、同日「がんセンター研究所を探検しましょう!」と題し、研究所ツアーも行われました。
研究所パネル展示「希望につながるがん研究へ」